聞き書き甲子園に参加して 〜第8回参加高校生感想〜
失敗を恐れて何もしない、他人のせいにして解決しようとすることが多い中で、名人は、謙虚に自分の失敗を認め、その原因を納得いくまで追求してきました。多くの失敗から多くの知恵を得てきました。その知恵はしっかりと名人の中にありました。
「仕事をごまかさない。」というのは当たり前のことだけど、実際はとても難しいことであり、大切なことだと思います。お金があれば幸せという考えは現在の世の中でありがちな考えだけれど、そのような考えだから、自分の仕事を真剣に考えることもできないし、作業がおろそかになったり、手抜き工事などの事件にもなっているんだと思いました。
こんなにも、自分の仕事について真正面からまっすぐに取り組んでいる人が本当にいるんだなと僕はその話を聞いたあと、名人のことを心から尊敬していました。
私の中では、学校や大学へ行き勉強をしてより良い成績や結果をだし、きちんとした就職をするという選択肢しかありませんでした。だからこそ、名人のようなこれだけは誰にも負けないし自信をもってやれる、というような職に就くというのは自分とは縁のないものだと頭のどこかで無意識に線を引いていたと気がつきました。
僕が本当に印象に残っているのは、名人の言葉というよりも、その時に名人の見せてくれた本気だったのだと思います。
職業だけが全てでなくて他にも色んな形で夢は実現出来るという事を学びました。
取材を通して感じたことはもっと物事を知らなければいけないということです。僕の身の回りにあふれるものは必ず誰かの「手」によって作られていることでしょう。何気なく使うその一つ一つが誰かの血と汗による作品なのかもしれません。だから僕は今回100人の高校生がそれぞれ調べた100人の名人を知ることが第一にやらなければいけないことだと思います。「日本にはこんな人がいるのか」とまず知ることが大切だと思います。
学校生活に慣れ親しんでしまった自分が、一人で考え、行動する事が出来たことは、聞き書き甲子園に参加した中で一番成長したことだと思います。初めてのことは、逃げがちになってしまう弱い自分を打ち破ることが出来ました。一人で何も出来ず右往左往する自分が、ここまで来れたことに、正直自分自身驚いています。
”聞き書き甲子園”を通して「言葉」やそれを使う「会話」について考えました。最近の日常会話では、略語や砕けた表現が氾濫していて簡単な単語で表しているために、ものごとについて深く考えることから遠ざかってしまったりしていると思います。
研修で、「人生を一言で表してはいけない」と言われた。その言葉は私の心に響き、緻密に作り上げていくその人の人生を表す聞き書きの重さがわかった。
名人の言葉を編集する中で、無意識のうちの僕の思いを反映して文章が整っていくさまに気がついたときは、これこそが聞き書きの魅力なのか、と感動し、鳥肌が立ちました。
名人へのインタビューを通して、私は取材というのは、相手と会話をするように質疑応答し、話を聞きたい!という意思を伝えることなのだと感じました。
川上から川下まで。これを聞いてわたしは、現代のように都会で山や自然などと直接のつながりを持っていない私たちでもまだどこかで自然とつながりを持つことが出来ているのだろうか、そうだったらうれしいなと思いました。
木ごころを私たち人間がしっかり理解すれば、人間と、自然がうまく調和していき、よりよい環境になっていくのではないかなと思います。
研修で出会った、一見普通の人に見えた人たちの中に、部活動や学校外での活動で何かしらの活躍をしている人たちが実に多いことに気付きました。将来のことに対して真剣に考えている彼らと話をしているだけで、自分がいかに何も考えず日々を過ごして来たかが、身にしみてよくわかりました。
人はお互いにものの見方や考え方は違うけれど、それを乗り越えることができた時に、初めて素晴らしい人間関係を築くことができるのだと感じました。
今までの私は、自分から手をあげて何かに参加するようなことはしませんでした。それがこの参加をきっかけに、好奇心と言うか、知りたいことやりたいことが、あふれてきて色んな事にチャレンジしたくなり、2月には、インドネシアにマングローブの植林研修に参加してきました。
名人の話してくださったことを1文字1文字書き写していくと、名人のすごいところや名人が自分に伝えたかったことなどが真摯に伝わってきて改めて感動しました。